風雅乃絵姿~時代衣装変身体験と女一人旅~

時代衣装、平安装束の変身体験の魅力と女一人旅の魅力を紹介しています。

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十二単(小忌衣)

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斎王群行系の祭の斎王役や斎王代役の衣装と言われると思い浮かべられる物は、いわゆる十二単の上に白色の小忌衣を羽織られている姿になるであろうと思われます。 斎王や斎王代が儀式に臨まれる際に着られる衣装ではありますが、こちらの衣装も衣装体験の場でも着用出来るようになっています。

写真は黒田装束店さんで2014年11月に体験をした小忌衣付きの十二単の物になりますが、黒田装束店さんでは十二単の衣装体験の追加オプションとして小忌衣の設定があります。 過去に体験された方向けの物になりますが「葵祭」の斎王代風の小忌衣付きの十二単の衣装体験が可能です。

小忌衣付きの十二単、斎王群行系の斎王役や斎王代役の方が着られている十二単の上に小忌衣が着付けられている物になりますが、唐衣、裳、表着、打衣、五衣、小袖、長袴、襪(しとうず)もしくは足袋の十二単の姿に小忌衣を羽織っての姿になります。 斎王群行系の祭の斎王役や斎王代役でも場所によって小忌衣の袖が付いている所や袖が付いていない所がありますが衣装体験で用いられる物としては両方とも存在している形になります。

小忌衣付きの十二単の衣装体験の一例

写真は黒田装束店さんで2017年9月に体験をした小忌衣付きの十二単の物になりますが、黒田装束店さんで体験される場合は袖の付いている形の小忌衣を体験する事が可能になっています。 黒田装束店さんで過去に体験をされた方で且つ事前に問い合わせをされた場合に体験する事が可能です。

写真は時代やさんで2015年10月に体験をした小忌衣付きの十二単の物になりますがプラン名は斎王代になります。 斎王代は袖の付いていない形の小忌衣付きの十二単を体験する場合は、かつらに梅釵子心葉を取り付ける作業と、釵子の基になる部分のかつらの結い変えの作業をする必要がありますので、時代やさんにて事前予約のリクエストオーダーの形で体験する事が可能です。

黒田装束店さんの小忌衣は「葵祭」の斎王代の儀式時の小忌衣付きの十二単を再現されている傾向があって、時代やさんの小忌衣は「斎宮行列」の斎宮代の小忌衣付きの十二単を再現されている傾向がありますが、現在では希少価値の高い平安装束の衣装体験も可能になって来ています。

小忌衣付きの十二単の衣装体験での頭頂部の装飾品は釵子の場合と梅釵子心葉の場合があります

結髪の技術が進化したとは言え、特殊な頭頂部の装飾品の設定になっている為、衣装体験をする場合は釵子が付いているかつらを事前に希望するか、かつらに梅釵子心葉の取り付ける作業を事前に結髪のスタッフの方に依頼する必要があります。 かつらの結い変えに関しては高い技術力が必要になっていて梅釵子心葉を取り付けるまでに時間が掛かります。

平成時代末期以降は一般の人でも事前に予約する事によって物具装束の衣装体験をする事が可能になる日が来るようになりましたが、この点では店舗側の衣装やかつらの種類が豊富になった賜物になっています。

平安装束も資料になる書籍や実物大の人形の展示等で細かい所まで見ていくと本当に奥が深い物になっています。 平安装束や時代衣装を通してではありますが様々な日本の伝統文化が見えて来るのではと感じています。

少し前までは一般の方が体験出来ない幻の平安装束でした

1990年代の半ばまででは十二単を実際に身に纏う事なんて考えられなかった、しかも小忌衣付きの十二単に関しては2010年代に入ってから体験出来るようになった衣装ですが、現在では京都の変身店や装束店等で着られるようになってその事をもっと早くから知っていたら、もっと早く情報が発信されていたら良かったのにと思わせられます。