風雅乃絵姿~時代衣装変身体験と女一人旅~

時代衣装、平安装束の変身体験の魅力と女一人旅の魅力を紹介しています。

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物具装束

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平安時代の女性の晴れの姿と言われると、いわゆる十二単ですが、さらに威儀を正した時には裙帯、比礼を身に付けて、髪型も一度下に垂らした状態で結い上げて宝冠を付けた奈良時代の礼服の名残を残した物が用いられています。(2025年5月4日制作)

唐衣、裳、表着、打衣、五衣、小袖、長袴、襪(しとうず)もしくは足袋の十二単の姿に裙帯を付けて、比礼を掛けての姿になります。 十二単の裳の引き腰の部分は裙帯が時代と共に変化して現在のような形になった説もあります。(参考書籍:井筒雅風著 日本服飾史 女性編)

写真は2017年12月に時代やさんで衣装体験をした物具装束の物になりますが、物具装束と言われると縹色の無地の唐衣を連想される方が多いと思われます。 実際には唐衣の種類は色々存在していて、実物大の人形に着付けられているような縹色の無地の唐衣以外も通常の十二単の唐衣で用いられる物が使われる場合もあります。

平安装束の中でも学術施設の実物大の人形や縮小版の人形の展示では馴染みがある物の、衣装体験として実際に着用する機会が少ないと言われているのがこちらの物具装束になります。 こちらの物具装束は少し前までは本当に体験出来る事が出来ない幻の平安装束と言われていましたが、現在では少数の店舗ではありますが衣装体験として体験出来るようになりました。 髪型がかなり特殊な物になっていて実際に結い上げる事は難しいと言われていましたが現在ではかつらの結髪の技術の進化に伴って再現が出来ている店舗も存在しています。

物具装束の衣装体験の一例

写真は2016年7月に黒田装束店さんで衣装体験をした物具装束の物になりますが、こちらの店舗の場合では赤色の唐衣が用いられていました。 かつらの髪型は垂髪の物が使われていますが、頭頂部に天冠が付けられての設定になっています。 とにかく裳の作りが豪華でこの点では流石は江戸時代から続いている老舗装束店でならではになっています。

写真は2018年1月に時代やさんで衣装体験をした物具装束の物になりますが、こちらの店舗の場合では単や袴、五衣や表着、唐衣と言った構成具を色々と選ぶ事が可能です。 かつらの髪型は結い変えて頂く為に事前に予約する必要がありますが、垂髪を結い上げたような形の髪型が再現されていてこの点では専門の結髪のスタッフの方がおられる店舗であるからこその物になっています。

写真は2025年3月に女人舞楽原笙会さんで衣装体験をした物具装束の物になりますが、こちらの学術施設の場合では単や袴、五衣や表着、唐衣と言った構成具を色々と選ぶ事が可能です。 そして、髪型は地毛を活かして付け毛が添えられての結髪になっていますが追加料金の設定で日蔭の糸も付けて頂く事も可能です。 髪型の再現度はとても良いのですがこの点では女人舞楽で舞われての動体で再現されている文化団体ならではの物になっています。

物具装束の衣装体験での髪型は結髪で再現される場合とかつらで再現される場合があります

結髪の技術が進化したとは言え、特殊な髪型の設定になっている為、かつらの扱いがとても難しくてこちらの衣装を体験する場合には撮影も完全に店舗のスタッフの方にお願いする形になっています。 店舗や学術施設によっては地毛を活かしての結髪をして頂ける場所もありますが、結髪の場合でも高い技術力が必要になっていて結い上げるまでにかなりの時間が掛かります。

平成時代末期以降は一般の人でも事前に予約する事によって物具装束の衣装体験をする事が可能になる日が来るようになりましたが、この点では店舗側の衣装やかつらの種類が豊富になった賜物になっています。

平安装束も資料になる書籍や実物大の人形の展示等で細かい所まで見ていくと本当に奥が深い物になっています。 平安装束や時代衣装を通してではありますが様々な日本の伝統文化が見えて来るのではと感じています。

少し前までは幻の平安装束でした

1990年代の半ばまででは十二単を実際に身に纏う事なんて考えられなかった、しかも物具装束に関しては2010年代に入ってから体験出来るようになった衣装ですが、現在では京都の変身店や装束店等で着られるようになってその事をもっと早くから知っていたら、もっと早くそう言った情報が発信されていたら良かったのにと思う事が多々あります。